商標調査の必要性

商品・サービスに商標を付して中国において販売等を行う場合、自らが出願をするか否かに関わらず、他人の商標権を侵害していないか事前に調査する必要があります。当然ながら、中国においても商標権の侵害は差止請求や損害賠償請求の対象となり、自社のビジネス展開に大きなダメージを与えることがあります。

もちろん、出願時に先行商標調査を行うことも重要です。
他人の先行商標が存在すれば出願が拒絶され、出願費用は無駄になってしまうからです。

中国商標調査 料金表

抽出した先行商標について、日本語によるコメントを記載した調査報告書を作成してお届けする商標調査サービスです。

商標調査 料金(税抜)

商標調査(文字商標) 30,000円/類/個
商標調査(図形商標) 40,000円/類/個

文字と図形の組み合わせ商標を調査する場合は、[文字商標+図形商標]の合計の料金となります。

審査のバラツキについて

中国商標登録出願の審査は、出願件数増加に伴い、商標局の審査官ではなく、第三者機関に外注しているケースもあります。
この第三者機関で従事している方々は、元々、特許や商標などに精通していない方を6か月程度の研修を受けさせただけ、という方も含まれているようです。
そのため、審査内容については、バラツキがあり、拒絶の内容によっては、再審請求を行えば登録になるケースも増えているのが実情です。

組み合わせ商標の審査について

組合せ商標の審査の際、文字(漢字・英語)と図形部分がそれぞれ別々に審査されます。
そのため組合せ商標については、文字と図形と各要素について調査することが必要です。
いずれも先に出願/登録した商標と類似する場合、出願全体が拒絶されます。また、拒絶の応答において、一部の商標部分を削除するような補正はできません。

継続的な調査をお勧めします

自社にとって重要性の高い商標については、中国商標のSDI・ウォッチングサービスによる定期監視をお勧めします。
後々、中国での事業活動に支障が出るような商標が、第三者により思わぬ形(一字違いのマーク、変形ロゴなど)で出願されたり、他の指定商品で商標登録されてしまう可能性もあります。
中国には悪質な商標ブローカーのような存在もおり、日本企業の隙は常に狙われています

中国商標検索はサーチャーのスキルが重要です

かつては中国商標調査は、中国商標局傘下の「通達商標服務中心」(商標サービスセンター)に検索・調査を依頼し、報告書を提供してもらうことが一般的でした。しかし、「通達商標服務中心」はすでに調査サービスの提供をやめています。

当社では「通達商標服務中心」が調査サービスを提供していたころから、その調査結果に加えて、社内サーチャーによる独自の調査結果も提供してきました。
「通達商標服務中心」では類似の商標が見つかった時点で調査を打ち切ることもあったようですが、独自調査により「通達商標服務中心」で報告された商標以外にも、複数の商標が類似として検出されるケースもありました。
公的機関による調査サービスがなくなった現在では、調査会社や事務所のサーチャーのスキルがより重要になっています。