テンセント粘り勝ち、苦難の末にQQのメッセージ音が商標登録へ

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テンセント粘り勝ち、苦難の末にQQのメッセージ音が商標登録へ

出願から4年超、訴訟にまでもつれ込んだ騰訊科技(深圳)有限公司(テンセント)の音商標が、ついに登録の見通しとなった。本件の一連の流れは、中国における今後の音商標の審査に関して大いに参考となりそうだ。

 

テンセントが、かねてより使用していたコミュニケーションアプリ「QQ」のメッセージ音「滴滴滴滴滴滴(ディディディディディディ)」を出願したのは2014年。
その後、「簡単且つ顕著性に欠け、サービスの出所を想起できない」などを主な理由として拒絶理由通知を受け、不服申立も通らなかったため、北京知識産権法院に争いの場を移したことは弊社既報のとおりである。(※この案件に関する過去のニュースはこちらをご参照ください)

 

2018年10月28日付の広州日報によると、その後テンセントはスペクトルや波形などの情報により本願商標の音の構成が単純な繰り返しではないことを証明、併せて文献150篇以上を用いて本願商標が長期に亘り大量且つ幅広く使用されており、サービスの出所を示す機能を有すると主張した。

 

これを受け法院は、QQのメッセージ音は「滴(ディ)」という音のみで構成されているものの、6つの「滴(ディ)」音を全体として聞くと明快で連続した特定のリズムを感じさせ、生活の中でありふれたものではないため、簡単とは言えないと判断。

 

さらに、このメッセージ音が使用されているQQのサービスが長期に亘り広範囲で使用されており、その知名度の上昇と共にメッセージ音とQQはお互いがお互いを表す関係になっていると述べた。

 

また、QQのメッセージ音は通信分野での知名度が高く、識別力を有しており、QQやテンセントとも対応する関係になっていることから、指定役務である「情報伝送」においてもサービスの出所を示す機能を果たしていると最終的に判断されたかたちである。

 

新制度として導入されたものの、なかなかすんなりと登録に至ることのない音商標。
今回のテンセントの音商標の案件は、審査過程における「顕著性」の判断に関して、今後の参考となりそうだ。

 

(2018/12/4 日本アイアール A・U)


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