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2019年改正の中国商標法の第四条には、使用を目的としない悪意のある出願を拒絶するという規定が増設されました。

この規定が実施されて以来、商標出願審査の段階で如何にして防衛商標予備用商標と悪意のある大量出願を見分けるか、業界で注目されています。

「商標審査審理指南」

国家知的財産権局が2021年末に発表した「商標審査審理指南」(以下は「指南」という)は、商標法第四条の立法目的について、「1つ目は、使用を目的としない悪意出願や悪意のある大量出願等を規制すること;2つ目は、出願人の商標に対する使用の義務を強化すること」と解釈しました。

権利侵害を防ぐための出願は、悪意のある出願に該当しませんが、使用の義務を履行することは難しいと思います。

そのため、防衛商標と予備用商標は一定の数量を超えた場合、商標法第四条を適用し却下された場合でも、その立法趣旨に違背していません。この記事では、第四条の審査要点に基づき、「防衛商標」と「予備用商標」が悪意のある大量出願に該当するか否かの考慮要因を紹介します。

商標法第四条を適用しない状況

指南によれば、商標法第四条を適用しない状況は二つあります。

1つ目は、出願人は、防衛目的で、その登録済みの商標と同一または類似の商標を出願すること。

2つ目は、出願人は、予想される将来の業務のために、予め適量の商標を出願すること。

指南に示されたように、「正当な防衛商標」に該当する条件は、「登録商標がある」ことを前提に「その登録商標と同一又は類似の商標」を申請することです。プラクティス上、出願人が全ての区分において、その登録商標と同一又は類似の商標を出願した場合でも、通常第四条に違反すると認定されません。

また、「合理的な予備用商標」に該当する条件は、「現実的に期待できる将来の業務のために」と「適量」です。即ち、受け入れられる予備用商標は、合理的な推測によって使用の可能性があり、且つその数量が「適量」ということになります。

防衛商標

「防衛商標」は意義や合理性があるものの、「防衛」の限度を超えた場合、過剰防衛にあたり、第四条よって却下される可能性があります。

この防衛の限度を評価するには、単に商標出願数量から確定される訳ではなく、出願人の経営状況主要商標の知名度等を総合的に考慮したうえ、受け入れられる防衛の限度を判断する必要があります。

通常、「防衛商標」と主要商標との類似度、主要商標の知名度が高い、出願人の経営範囲が広ければ広いほど、許容される防衛商標の数量が多くなります。そうでない場合、公共分野の商標資源への不当占有と認定される可能性があり、受け入れられる防衛商標の数量が少なくなってしまいます。

また、実務上、防衛商標が成立する前提は、登録済みの主要商標があるだけでなく、当該主要商標が既に使用されているという条件を満たす必要もあります。

予備用商標

一方で「予備用商標」は、どの程度の出願数量が「適量」だと思いますか。

通常、予備用商標の指定区分は、その経営範囲との関連性出願人の総合的な実力及び業界においてその商標に対する需要量が高ければ高いほど、受け入れられる「予備用商標」の数量が多くなります。

例えば、アパレル、ゲーム、食品等の業界企業は、大量の商標が必要となるのが一般的なので、商標局の審査でこのニーズを考慮し、数量だけで悪意出願か否かを判断することはありません。

商標局の審査

商標局の審査において、商標法第四条に違反した疑いのある商標出願に対し、直接『拒絶査定通知書』を発行して却下するのではなく、『審査意見書』を出して出願人に状況説明の機会を与えるのが一般的です。

「防衛商標」に関する『審査意見書』に対して応答する際、主要商標の使用証拠知名度に関する証拠に重点を置くべきであり、商標権の権利行使の記録等を防衛出願の正当性の証拠とすることができます。出願の合理性についての説明だけで、使用証拠と知名度に関する証拠が示されない応答は、通常受け入れられません。

その一方、予備用商標は通常まだ使用されていないため、『審査意見書』に対して応答する際、使用意図将来の使用可能性を証明する証拠の提出に重点を置くべきです。

総じていえば、商標法第四条による審査を避けるよう、出願人は企業自身の生産経営等を含む実際の需要から防衛商標と予備用商標を出願し、且つその数量が合理的な限度を超えないことにご留意ください。

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