2017年(7~9月)の中国商標ニュースです。

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New Balanceが中国で商標権侵害訴え勝訴、外資に対する損害賠償額では過去最高の1,000万元

中国企業による商標権侵害を訴えていた有名スポーツシューズメーカー、New Balanceがこのほど勝訴した。New Balanceに対する賠償金額は総額1000万元に達する見込みで、外資系企業の商標権侵害に係る訴訟の賠償額としては過去最高額と報じられている。

 

2017年8月25日付の毎日経済新聞によると、被告は深セン市新平衡運動体育用品有限公司(以下、深セン新平衡)をはじめとする中国企業4社及び個人で、被告の1人である鄭朝忠が、2014年7月に米国で「USA New Bai Lun Sporting Goods Group Inc」なる企業を設立(中国語表記にするとNew Balanceの中国名と酷似)。同社が深セン新平衡に委託するかたちで、中国で「New Boom」ブランドの靴を製造していた。勿論、一番目を引くようにデザインされていたのはNew Balanceの最大の特徴である大きな「N」のデザインだ。これに対し蘇州市中級人民法院は一審判決を下し、被告に権利侵害及び不正競争行為の停止と、総額1000万元に上る賠償を命じた。
この他にも、今年4月には杭州市で「New Bunren」なる靴を製造していた企業がNew Balanceの商標権を侵害しているとして50万米ドルの損害賠償という判決を下された。さらに、New Balanceは「New Barlun」という商標についても訴訟を起こしているとのことである。

 

New Balanceは1990年代という早期に中国市場に参入していながら、商標の冒認出願などを含む代理店とのトラブルなどに悩まされ、一度は撤退を余儀なくされた。
復活したのは2003年である。その際には第25類の「靴」で無事に「New Balance」を登録したのだが、90年代参入時に代理店を度々変えていたことによる中国語商標の乱立や誤認の問題には依然として頭を抱えている。2016年6月には、New Balanceの中国語社名と同じ「新百倫」という商標を持つ広東省のシューズメーカーから商標権侵害を訴えられ、敗訴して500万元の罰金を科せられた。

 

今回の一審勝訴で、風向きが変わってくるかが注目される。


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